
2025年2月25日(火)の日本株概況と騰落率ランキング

連休明けの東京株式市場は日経平均株価が前週末比539円安と急落し、投資家にとって厳しい一日となりましたね。背景には、日本が休場中だった前週末にNYダウやナスダックが経済指標の悪化を嫌気して大幅下落した流れや、円高基調による輸出企業への逆風がありました。さらに、AI関連や半導体関連の銘柄も将来への不透明感から売られました。前日の米国市場でAI向けデータセンター投資の過熱懸念が浮上し、週内に米エヌビディアの決算発表を控える状況で関連株への警戒が強まったためです。また、暗号資産(仮想通貨)市場でビットコインが急落したことも投資家心理を冷やし、相場の重しとなりました。
一方で、総合商社株には明るい材料がありました。著名投資家ウォーレン・バフェット氏が週末に公表した「株主への手紙」で日本の商社株への追加投資に意欲を示したことを受け、三菱商事や伊藤忠商事など5大商社の株価が軒並み急騰しました。明日26日には重要なイベントを控えていることもあり、市場全体では引き続き慎重な姿勢が続きそうですね。
2025年2月25日(火)の値上がり率ランキング(上位10銘柄)
1位
1491 中外鉱業(東証スタンダード)
前日比 +28.0%
新材料は確認されていませんが、ゲーム関連の低位株として短期資金が集中しました。投機的な買いによって株価が急騰し、大幅上昇となっています。
2位
6835 アライドテレシスホールディングス(東証スタンダード)
前日比 +20.9%
サイバーセキュリティ関連銘柄としてのテーマ人気が継続しています。前日までの調整局面を経て短期資金が再流入し、再び買い直されて株価は急伸しました。
3位
3823 THE WHY HOW DO COMPANY(WHDC)(東証スタンダード)
前日比 +20.6%
IoT関連の小型株で、直近の下落から自律反発しました。新材料は特にありませんが、値ごろ感から短期資金が再び流入し、株価は大幅高となりました。
4位
324A ブッキングリゾート(東証グロース)
前日比 +20.5%(ストップ高)
2月21日に東証グロース市場へ新規上場したIPO銘柄です。宿泊予約支援サービスを手掛けるビジネスモデルの成長期待が高く、上場来の買い人気が継続。この日も買いを集め、公開価格(1240円)の2倍超まで急伸しストップ高となりました。
5位
5246 エレメンツ(東証グロース)
前日比 +19.6%(ストップ高)
連結子会社化を予定しているポラリファイ社のオンライン本人確認サービスがみずほ銀行の法人向け口座開設時に採用され、サービス提供開始と発表されました。業績貢献への期待から買いが集中し、ストップ高まで買われました。
6位
149A シンカ(東証グロース)
前日比 +19.1%(ストップ高)
2024年12月期決算で増収となる一方、上場費用計上で営業減益となっていましたが、悪材料出尽くしとの見方が浮上しました。業績回復期待から見直し買いが入り、株価はストップ高まで急伸しました。
7位
265A Hmcomm(東証グロース)
前日比 +15.7%
音声AI技術を強みとする生成AI関連銘柄として物色人気が続いています。新材料はありませんが、AIテーマへの期待から短期資金が流入し、大幅上昇となりました。
8位
319A 技術承継機構(東証グロース)
前日比 +15.1%(ストップ高)
製造業の事業承継を目的に2月上旬に上場した銘柄で、M&Aを通じた成長期待が引き続き買い材料視されました。特段新たな材料はないものの、上場来の上昇基調に乗り、値幅制限いっぱいのストップ高となっています。
9位
7353 KIYOラーニング(東証グロース)
前日比 +14.5%(ストップ高)
個人向けオンライン資格講座の提供に加え、AIを活用した機能拡充にも取り組んでいるとの思惑が浮上。生成AIブームの恩恵期待も相まって投資資金が流入し、ストップ高まで買われました。
10位
7426 山大(東証スタンダード)
前日比 +13.9%
住宅資材・木材加工の小型株で流動性が低い銘柄です。目立った材料は出ていませんが、値動きの軽さに着目した短期資金が集まりました。需給要因による急騰で年初来高値を更新しています。
値下がり率ランキング(上位10銘柄)
1位
3681 ブイキューブ(東証プライム)
前日比 -16.5%
2024年12月期決算で最終損益が赤字に転落しました。通期赤字決算を嫌気した売りがかさみ、業績回復への不透明感から投資家心理が悪化。失望売りにより株価は急落しました。
2位
3133 海帆(東証グロース)
前日比 -13.6%
居酒屋チェーン運営銘柄で、直近まで急騰していた反動が出ました。新たな材料がない中で短期筋の利益確定売りが優勢となり、大幅反落しました。
3位
3825 リミックスポイント(東証スタンダード)
前日比 -13.0%
仮想通貨(暗号資産・クリプト)関連のテーマ性などから買われていましたが、Bybitの2100億円のハッキングや仮想通貨の下落により売りに押される展開。
4位
6871 日本マイクロニクス(東証プライム)
前日比 -12.1%
株価上昇を受けて大手証券が投資評価を引き下げました。目標株価の引き下げも伝わり、割高感を意識した売りが集中。業績期待で買われていた反動もあり、大幅安となっています。
5位
8783 GFA(東証スタンダード)
前日比 -11.9%
前日までサイバーセキュリティ関連の一角として人気化していましたが、この日は一転売り優勢となりました。短期的な過熱感から利益確定売りが出て、株価は大幅反落しました。
6位
3810 サイバーステップ(東証スタンダード)
前日比 -10.6%
ゲーム開発の小型株で、直前まで急伸していた反動が出ました。目立った材料がない中、短期筋の利食い売りに押され、大幅安となりました。
7位
9162 ブリーチ(東証グロース)
前日比 -10.5%
マーケティング支援事業を手掛ける直近IPO銘柄です。株価は年初来高値圏まで上昇していましたが、過熱感からこの日は利益確定売りが優勢に。新材料難も重なり、株価は急落しました。
8位
5243 note(東証グロース)
前日比 -10.4%
直近まで信用取引規制が科されるほど急騰していましたが、25日付で増担保規制が解除されました。規制解除による需給緩和で売り圧力が強まり、短期筋の手仕舞い売りから株価は急落しています。
9位
4584 キッズウェル・バイオ(東証グロース)
前日比 -10.4%
創薬ベンチャーの低位株で、材料難の中で売りに押されました。資金繰りや開発動向への不透明感が根強く、投資資金の流出により株価は大幅安となっています。
10位
4097 高圧ガス工業(東証プライム)
前日比 -10.2%
株式の売り出し実施を発表しました。需給悪化懸念から投資家の売りが殺到。新たな株式供給による希薄化警戒もあり、株価は急落しました。
今日もお疲れ様でした!
明日も頑張りましょう♪
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