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TSMC 2025年第4四半期決算を徹底解説|AI半導体需要の持続性と圧倒的な業績

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## はじめに

半導体業界に衝撃が走りました。世界最大の半導体ファウンドリ企業である **「TSMC(台湾積体電路製造)」** が2026年1月15日に発表した2025年第4四半期の決算が、市場予想を大きく上回る圧倒的な内容となったのです。

AI需要は本当に続くのか、それともバブルなのか――多くの投資家が抱えるこの疑問に対して、TSMCは明確な答えを示しました。売上高は前年同期比25.5%増、純利益は35.0%増という驚異的な成長。さらに2026年の売上成長率見通しを従来の25%から **「30%近く」** へと大幅に引き上げ、過去最大規模となる540億ドルの設備投資計画を発表したのです。

この記事では、TSMCの決算内容を丁寧に読み解きながら、AI半導体市場の現状と今後の見通し、そして半導体業界全体への影響について、分かりやすく解説していきます。半導体に詳しくない方でも理解できるよう、専門用語はできるだけ噛み砕いてご説明しますので、ぜひ最後までお付き合いください。

## TSMC 2025年第4四半期決算のハイライト|数字が示す圧倒的な強さ

### 予想を大きく上回った業績内容

まず、TSMCの2025年第4四半期(2025年10月~12月)の主要な数字を見ていきましょう。

**売上高は337.3億ドル** (日本円で約5兆円規模)となり、前の四半期と比べて1.9%増、前年の同じ時期と比べると25.5%も増加しました。四半期だけで5兆円を売り上げるというのは、トヨタ自動車の四半期売上に匹敵する規模です。

さらに注目すべきは **「利益率の高さ」** です。粗利益率は62.3%に達しました。これは、100円の売上のうち62円が粗利益になるという意味で、製造業としては驚異的な数字です。例えば、同じ半導体業界でもサムスン電子の半導体部門は30%台後半、競合のインテルに至っては赤字に苦しんでいます。

純利益は160.1億ドル(約2.4兆円)で、前年同期比35.0%増。売上の伸び(25.5%)よりも利益の伸び(35.0%)の方が大きいということは、単に売上が増えただけでなく、 **「より儲かる構造」** になっているということを意味します。

### 先端技術への集中が鮮明に

TSMCの強さの秘密は、 **「先端プロセス」** と呼ばれる最新技術への集中にあります。半導体製造では、回路の線幅が細かいほど高性能なチップを作ることができ、その技術レベルを「nm(ナノメートル)」という単位で表します。数字が小さいほど先端技術ということになります。

第4四半期のウェハー売上高の内訳を見ると、以下のようになっています。

– **3nmプロセス:** 28%
– **5nmプロセス:** 35%
– **7nmプロセス:** 14%
– **先端技術(7nm以下)の合計:** 77%

全体の **77%が先端技術から生まれている** という事実は、TSMCのビジネスが完全に高付加価値領域にシフトしていることを示しています。特に3nmプロセスが28%を占めるようになったのは大きな節目です。これは、AppleのiPhone 16 ProシリーズのA18 Proチップや、NVIDIAの次世代AIチップなど、最先端製品の量産が本格化していることを意味します。

先端技術のチップは製造が難しい分、価格も高く設定できます。例えば、3nmプロセスのウェハー1枚の価格は約2万ドル(約300万円)、次世代の2nmでは2.5万ドル以上とされています。これは7nmプロセスの約2倍に相当する価格です。

### 収益性の劇的な改善が続く

粗利益率62.3%という数字は、前の四半期の59.5%から2.8ポイントも改善しています。この改善には、いくつかの要因があります。

まず、 **先端プロセスへのシフト** が進んだこと。先ほど説明した通り、先端プロセスは高い価格設定が可能なため、売上構成が先端にシフトするほど利益率が上がります。

次に、 **製造歩留まりの向上** です。新しいプロセスは最初のうちは不良品が多く出ますが、生産を続けるうちにノウハウが蓄積され、良品率が上がっていきます。3nmプロセスは量産開始から約1年が経過し、この歩留まり改善効果が数字に表れています。

さらに、 **価格決定力の強さ** も見逃せません。TSMCには実質的な競合がほとんど存在しないため、コスト上昇分を価格に転嫁できる力があります。実際、同社は2024年以降、先端プロセスの価格を段階的に引き上げてきました。

## 2026年の見通し|なぜ「30%成長」を確信するのか

### 第1四半期のガイダンスも強気

TSMCは2026年第1四半期(1月~3月)の業績見通しとして、以下の数字を示しました。

– **売上高:** 346億~358億ドル(中央値352億ドル)
– **粗利益率:** 63~65%(中央値64%)
– **営業利益率:** 54~56%(中央値55%)

アナリストたちの予想は売上高340億ドル程度でしたから、TSMCのガイダンスはこれを上回る内容です。粗利益率の中央値64%は、前四半期の62.3%からさらなる改善を示唆しており、好調な業績の継続が見込まれます。

### 通期見通しの大幅上方修正が持つ意味

今回の決算発表で最も市場を驚かせたのは、 **2026年通期の売上成長率見通しを「30%近く」へと大幅に引き上げた** ことです。従来の予想は25%でしたから、5ポイントもの上方修正となります。

2025年の売上高は約1,300億ドルでしたから、30%成長すると2026年は約1,690億ドル(約25兆円)に達する計算になります。これは、日本のGDPの約5%に相当する規模です。

さらに驚くべきは、 **設備投資額を520億~560億ドル(中央値540億ドル)** に設定したことです。2025年の実績409億ドルから最大37%増という、過去最大規模の投資計画となります。

この540億ドルという金額がどれほど巨額かというと、サムスン電子の半導体部門全体の年間設備投資(約250億ドル)の2倍以上、インテルの全社設備投資(約250億ドル)の2倍以上に相当します。TSMCが単独で、半導体業界全体の年間設備投資の大部分を占めるような状況なのです。

### 設備投資の内訳から見える戦略

540億ドルの設備投資は、以下のように配分される予定です。

– **先端プロセス(3nm、2nm):** 約70~80%
– **先端パッケージング技術:** 10~20%
– **スペシャリティ技術:** 約10%

投資の大部分が **先端プロセスと先端パッケージング** に向けられることが分かります。先端パッケージングとは、複数のチップを高密度に組み合わせる技術で、NVIDIAのH100やH200といったハイエンドAIチップに不可欠な技術です。現在、この技術の供給が需要に追いついておらず、TSMCはここへの投資を加速しています。

この大規模な投資計画は、TSMCが **AI需要の持続性に強い確信を持っている** ことを示すシグナルです。もしAI需要が一時的なブームに過ぎないと考えているなら、これほどの投資は正当化できません。

## AI需要は本物か|バブル懸念への経営陣の回答

### 市場に広がる「AI投資バブル」の懸念

2024年から2025年にかけて、AI関連の投資が爆発的に増加しました。NVIDIA、AMD、Broadcomといった半導体企業の株価は軒並み急騰し、Microsoft、Amazon、Meta、Googleといった大手クラウド事業者は、AIインフラへの設備投資を大幅に拡大しました。

しかし、市場には **「この投資ペースは持続可能なのか」** という疑問が常に存在します。1990年代後半のインターネットバブルや、2000年代の太陽光発電ブームのように、過剰な期待と投資が最終的に崩壊するのではないか、という懸念です。

決算説明会では、アナリストからこの点について鋭い質問が飛びました。

### C.C.ウェイCEOの慎重かつ確信に満ちた発言

TSMCのC.C.ウェイCEOは、この質問に対して非常に興味深い答えを返しました。

「我々はAIバブルの可能性について非常に神経質になっている」と率直に認めつつも、「しかし、需要は本物だ。AI は実在する」と明言したのです。

さらに重要なのは、次の発言です。 **「不注意な投資はTSMCにとって確実に災難となる。だからこそ、我々は注意深く投資する」**

この発言が意味するのは、TSMCが盲目的に投資を拡大しているのではなく、 **顧客からの具体的な発注と綿密な需要予測に基づいて** 設備投資を決定しているということです。

実際、TSMCの主要顧客であるNVIDIA、AMD、Apple、Amazon、Meta、Microsoftなどは、いずれも2026年以降もAI投資を継続・拡大する計画を公表しています。TSMCの強気見通しは、これらの顧客からの確実なコミットメントに裏打ちされていると考えられます。

### AI需要の多層化という新たな展開

TSMCが確信を持つもう一つの理由は、 **AI需要が多層化している** ことです。2023年頃までのAI需要は、主にデータセンター向けの大型AIチップ(NVIDIAのH100など)が中心でした。しかし現在は、需要がより広範囲に広がっています。

**1. クラウドAI(データセンター)**

NVIDIAのH100/H200、AMDのMI300Xなど、大規模なAIモデルのトレーニングや推論を行うための高性能チップ。引き続き強い需要が続いています。

**2. エッジAI(端末側でのAI処理)**

スマートフォン、パソコン、自動車など、端末側でAI処理を行う動きが加速しています。AppleのiPhoneやMac、QualcommのSnapdragonプロセッサなどがこの分野で需要を牽引しています。

**3. カスタムAIチップ**

Google TPU、Amazon TrainiumやInferentia、Meta MTIAなど、大手クラウド事業者が自社で設計した専用AIチップの需要も拡大しています。これらの多くがTSMCで製造されています。

**4. 次世代アーキテクチャ**

2nm、1.4nmといった次世代プロセスを活用した、さらに高性能なAIチップの開発も進行中です。

こうした **需要の多様化** は、単一の顧客や単一の用途に依存するリスクを大幅に低減し、より持続可能な成長の基盤となっています。

## 2nmプロセスへの移行|技術的優位性の継続

### 2nmプロセスの量産開始

TSMCは2025年第4四半期に、次世代の **「2nmプロセス」** の量産を開始したことを公式に認めました。これは世界で最も先進的な半導体製造技術の一つです。

2nmプロセスは、TSMCが初めて採用する **「ナノシート(Gate-All-Around)トランジスタ技術」** を使用しており、従来の3nmプロセスと比較して以下の性能向上を実現します。

– **性能向上:** 同じ電力で10~15%高速に動作
– **電力効率:** 同じ性能で25~30%の消費電力削減
– **トランジスタ密度:** 約15~20%向上(より多くの機能を小さな面積に詰め込める)

現在、量産は高雄にあるFab 22という工場で行われており、2026年には台南のFab 18へも展開される予定です。

### 主要顧客が続々と採用予定

Appleは、2026年後半に発売予定のiPhone 17 ProシリーズのA19 Proチップで、この2nmプロセスを採用する見込みです。また、NVIDIAも次世代AIチップ「Rubin」で2nmを採用すると予想されています。

先端プロセスは、製造が非常に難しく、莫大な研究開発費と設備投資が必要です。TSMCがこの分野で先頭を走り続けることで、競合との技術格差はさらに広がっています。

### 競合との技術格差が拡大中

TSMCの競合であるサムスン電子は、3nmプロセスで歩留まり(良品率)の問題に直面しており、主要顧客のQualcommが一部の発注をTSMCに切り替える事態となりました。

また、インテルは自社の「Intel 18A」(実質2nm相当)プロセスの開発で遅延が報じられています。

業界関係者の間では、 **この技術格差は少なくとも2027年まで縮まらない** との見方が大勢を占めています。TSMCの独占的地位は、当面揺るがないでしょう。

## グローバル展開戦略|地政学リスクへの対応

### 台湾集中がもたらすリスク

TSMCにとって最大の懸念材料は、売上の大部分を **台湾国内の工場に依存している** ことです。中国が台湾に対して軍事行動を取った場合、世界の半導体供給網は壊滅的な打撃を受ける可能性があります。

このリスクは「 **TSMCリスク** 」または「 **台湾リスク** 」と呼ばれ、各国政府や企業が強く懸念しています。TSMCはこのリスクに対し、積極的な地域分散戦略を展開しています。

### アリゾナ工場|史上最大の米国投資

TSMCはアメリカのアリゾナ州フェニックスに複数の工場を建設中で、総投資額は **650億ドルを超える** 見込みです。

**第1工場** は4nmプロセスで、2025年に稼働を開始しました。AppleのA16チップなどを生産しています。

**第2工場** は3nmおよび2nmプロセスで、2026年に稼働予定です。最先端チップの生産が可能になります。

**第3工場** は先端パッケージング技術に特化し、2027~2028年に稼働予定です。

さらに決算説明会では、アリゾナでの追加用地取得を示唆する発言もありました。

### 米台貿易協定という追い風

2026年1月15日、アメリカと台湾の間で新たな貿易協定が発表されました。台湾企業(主にTSMC)がアメリカでの半導体製造に **2,500億ドルを投資** する代わりに、アメリカが台湾製半導体への関税を20%から引き下げるという内容です。

これは、CHIPS法による補助金に加えて、TSMCのアメリカ展開をさらに後押しする政策支援となります。

### 日本とドイツへの展開

TSMCは日本の熊本県にも工場を建設しています。

**熊本第1工場(JASM)** は2024年に稼働を開始し、22nmおよび28nmプロセスでSonyやDenso向けのチップを生産しています。

**熊本第2工場** は7nmおよび6nmプロセスで、2027年に稼働予定です。

また、ドイツのドレスデンにも工場を建設中で、2024年に着工しました。28nm以降のスペシャリティ技術で、欧州の自動車産業向けチップを生産する計画です。

これらの海外展開は、地政学リスクの分散だけでなく、 **主要顧客との距離を縮め、地域特有の需要に対応する** という戦略的意図も含まれています。

## 圧倒的な市場支配力|シェア拡大が続く理由

### 半導体ファウンドリ市場の現状

半導体ファウンドリとは、他社が設計したチップを製造する専門企業のことです。TSMCはこの市場で圧倒的な存在感を持っています。

TSMCの市場シェアは、2023年の59%から2024年には64%、2025年には **66%** へと着実に拡大しています。先端プロセス(7nm以下)に限定すれば、シェアは **約90%** に達します。

### 競合他社の苦戦

**サムスン電子** は全体シェア約12~15%ですが、3nmプロセスの歩留まり問題でQualcommからの受注を失い、ファウンドリ事業の収益性が悪化しています。2025年は営業赤字との報道もあります。

**インテル** は「IDM 2.0」戦略でファウンドリ事業に参入しましたが、技術開発の遅延と顧客獲得の困難に直面しています。2025年のファウンドリ売上は数十億ドル規模で、TSMCの1,300億ドル超とは桁違いです。

**グローバルファウンドリーズ、UMC、SMIC** などは成熟プロセス(28nm以上)に特化し、先端プロセス競争からは事実上撤退しています。

### 自然独占に近い地位

この状況は、TSMCが **「自然独占(natural monopoly)」** に近い地位を確立していることを示しています。

先端半導体製造には数百億ドルの初期投資と高度な技術力が必要で、新規参入は事実上不可能です。これは、電力会社や鉄道会社のように、規模の経済が極端に働く産業に見られる特徴です。

## バランスの取れた顧客ポートフォリオ

### 主要顧客の分散状況

TSMCの強みの一つは、特定の顧客に過度に依存せず、バランスの取れた顧客構成を維持していることです。

主要顧客別の売上構成(推定)は以下の通りです。

– **Apple:** 約25~30%(iPhoneやMac向けチップ)
– **NVIDIA:** 約10~15%(AI/GPUチップ)
– **AMD:** 約8~10%(CPUやGPU)
– **MediaTek:** 約5~8%(スマートフォン向けチップ)
– **Qualcomm:** 約5~8%(スマートフォン向けチップ)
– **Broadcom:** 約3~5%(ネットワーク機器やカスタムチップ)
– **その他(AmazonやGoogle、Metaなど):** 約30~40%

Appleは依然として最大顧客ですが、その比率は過去の40%超から低下しており、リスク分散が進んでいます。また、AI関連顧客(NVIDIAやAMD、大手クラウド事業者など)の合計が全体の **30%以上** を占めるようになり、成長ドライバーが多様化しています。

### 顧客分散がもたらす安定性

この顧客分散は、TSMCに大きな安定性をもたらしています。例えば、スマートフォン市場が減速しても、AI需要でカバーできる。逆にAI投資が一時的に減速しても、スマートフォンや自動車向けで補える、といった具合です。

## TSMCの財務健全性|要塞のようなバランスシート

### 業界最高水準の信用格付け

TSMCの財務体質は **「Fortress Balance Sheet(要塞のようなバランスシート)」** と形容され、業界最高水準の信用格付けを誇ります。

– **S&P格付:** AA-
– **Moody’s格付:** Aa3

これは、トヨタ自動車やマイクロソフトに匹敵する格付けであり、半導体業界では他に類を見ない水準です。

### 強力なキャッシュフロー創出力

TSMCは2025年通期で **約400億ドル以上のフリーキャッシュフロー** を創出したと推定されます。フリーキャッシュフローとは、営業活動で得た現金から必要な投資を差し引いた後に残る、自由に使える現金のことです。

540億ドルという巨額の設備投資を計画しても、手元資金と営業キャッシュフローで賄える財務余力を持っています。実際、同社は「有機的成長には内部資金のみを使用する」という方針を貫いており、借金に頼らない健全経営を続けています。

### 株主還元にも積極的

TSMCは2004年以来、一度も減配したことがなく、配当性向(利益のうち配当に回す割合)は約50~60%を維持しています。2024年の年間配当は113億ドルに達し、四半期配当も導入済みです。

さらに、定期的な自社株買いも実施しており、株主還元に積極的な姿勢を示しています。

## リスク要因|投資家が注視すべきポイント

### 短期的なリスク(今後6~12ヶ月)

TSMCの業績見通しは非常に強気ですが、いくつかのリスク要因も存在します。

**AI設備投資の減速懸念**

Microsoft、Amazon、Metaなどの大手クラウド事業者が、2026年後半にAI関連の設備投資を削減するリスクがあります。もし各社の投資ペースが減速すれば、NVIDIA等を通じてTSMCの受注にも影響が及ぶ可能性があります。

**台湾海峡の緊張**

中国による台湾への軍事的圧力が強まれば、地政学リスクが顕在化します。実際の軍事衝突には至らなくても、緊張が高まるだけで株価に影響する可能性があります。

**米中貿易摩擦**

CHIPS法の運用変更や、中国市場へのアクセス制限強化など、米中関係の悪化がTSMCのビジネスに影響を与える可能性があります。

**為替変動**

台湾ドル高が進めば、ドル建ての売上を台湾ドルに換算した際の収益性に影響します。

### 中長期的なリスク(2~5年)

**技術開発の限界**

半導体の微細化には物理的な限界があります。1.4nm以降のプロセス開発で技術的な壁に直面するリスクがあります。

**競合の追い上げ**

現在は圧倒的な技術優位性を持つTSMCですが、サムスンやインテルが技術的に追いつく可能性はゼロではありません。

**需要の多様化失敗**

AI以外の成長エンジン(自動車向けやIoT向けなど)が期待外れに終わるリスクがあります。

**地政学的危機の顕在化**

台湾有事が現実となれば、生産停止という最悪のシナリオもあり得ます。

## まとめ|AI時代の盟主としての地位を確立

TSMCの2025年第4四半期決算は、同社が **AI革命の最大の受益者** であり、その地位は当面揺るがないことを改めて証明しました。

売上高成長率30%、粗利益率64%という数字は、単なる好業績ではありません。これは、 **他社が容易に真似できない構造的な競争優位性** の証です。

540億ドルという史上最大の設備投資計画は、経営陣がAI需要の持続性に強い確信を持っていることを示しています。同時に「慎重に投資する」という発言は、盲目的な楽観ではなく、顧客からの具体的なコミットメントに基づく判断であることを窺わせます。

地政学リスクは依然として最大の懸念材料ですが、アメリカ、日本、ヨーロッパへの分散投資は着実に進行しています。アリゾナ工場の拡張や米台貿易協定は、この戦略を後押しする好材料です。

半導体産業は現代社会の基盤インフラであり、その中核にいるTSMCは **「AI時代のインフラ企業」** として、今後5~10年にわたって重要な役割を果たし続けるでしょう。

もちろん、AI投資バブルのリスクや地政学的不確実性は常に意識する必要があります。しかし、TSMCの技術的優位性、顧客基盤の多様化、財務の健全性を考えれば、同社が半導体業界で圧倒的な地位を維持し続ける可能性は極めて高いと言えます。

今後も、TSMCの決算発表や経営陣の発言は、半導体業界全体、ひいてはテクノロジー業界全体のトレンドを占う重要な指標となるでしょう。AI需要の持続性、技術開発の進展、地政学リスクの動向など、注目すべきポイントは多岐にわたります。

この記事が、TSMCの決算内容と半導体業界の現状を理解する一助となれば幸いです。

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