
2025年相場の風景—トランプのタリフショックから見えてくるもの—

思うんだけど
2025年4月7日。 世界の市場が、ため息をついた日でした。
こんにちは。Mr.Tです。
僕らは、朝起きたら世界が変わっていた、なんてことを体験したことがありますか? トランプ大統領の「解放の日」関税政策は、そんな一日をもたらしました。
市場は、まるで棒立ちになった猫のように、身動きが取れなくなりました。でも、ちょっと考えてみませんか?「危機」って漢字、よく見ると「危険」と「機会」でできているんですよね。この混乱の海の中には、きっと誰も気づいていない宝石が沈んでいるんじゃないかと。
あなたは、もしかしたら考えているかもしれない。「どうやって、この嵐を乗り切ればいいんだろう?」って。
一緒に、ちょっと冒険してみませんか?市場という名の海図を、一緒に読み解いてみましょう。
何が起きてるのか
まずは、トランプさんが打ち出した関税政策。これ、なかなかの大胆さなんです。
- 全ての輸入品に対して、基本10%の関税
- 中国からの輸入品には、なんと追加関税(合計で約60%)
- お隣のメキシコ、カナダからの輸入品に20%の関税
- 欧州連合(EU)からの輸入品にも10〜20%の追加関税
- 特定の国には、超高率関税(最大125%)
1900年代初頭以来の高い関税率ですって。これ、どこかの映画のセリフみたいだけど、本当の話なんです。
「互恵的関税」って名前がついてるんだけど、計算方法がちょっとブラックボックス。経済学者たちは眉をひそめている。そりゃそうですよね。私たちだって難しい計算式を見せられたら「えっ、なにこれ?」って感じるでしょう?
思惑はどこに?
トランプさんはなんでこんなことをしたのか。いくつか考えられることがあります。
- アメリカの貿易赤字を減らしたい
- 国内の工場をよみがえらせたい
- 世界の貿易のルールを書き換えたい
- 中国と渡り合うためのカードが欲しい
- 「アメリカ・ファースト」の旗を掲げたい
トランプさんの経済チームは言います。「短期的には痛いけど、長期的にはアメリカは強くなる」って。
これって、お医者さんが「この薬、最初は苦いけど、効くから」って言うのに似ているかもしれません。でも本当に効くのかな?
市場は、どう反応した?
株式市場は、まるで夏祭りの花火が突然消えたみたいに暗転しました。
- S&P 500:発表後の数日間で約8%下落
- ナスダック:テクノロジー株を中心に10%近い下落
- 中国市場:上海総合指数が大幅下落
- 欧州市場:特に車メーカーの株が落ち込む
特に大変なのは、世界中から部品を集めて製品を作っている企業たち。スマホだって車だって、今はいろんな国の部品で作られているわけで。そのつながりが、急に細くなりそうなんです。
「この下落、一時的なものなのか、それとも長く続くのか」というおしゃべりが、投資家たちの間で盛り上がっています。
お金の流れは?
為替市場では、まるで台風が来る前の海のように、波が高くなっています。
ドルは最初ちょっと強気だったんだけど、すぐに弱気に転じました。世界のお金のボスが動揺するって、結構な事件です。
中国の通貨、人民元は下がり気味。中国経済への心配が映し出されているようです。
一方で、日本円やスイスフランといった「避難通貨」が買われる場面も。嵐が来そうなときは、頑丈な家に逃げ込みたくなりますよね。
モノの値段は?
債券市場は「安全なところに逃げろ」モードになっています。米国債が買われて、利回りは下がっています。
金は上昇。何千年も前から、人類は危機のときに金を求めてきました。今回もそうなんですね。
石油や産業金属は下落傾向。これらは経済の元気さを表すバロメーターみたいなもの。下がるということは、市場は「先行き不安」と感じているのかもしれません。
世界はどう変わるの?
私たちが慣れてきた世界貿易の形が、大きく変わろうとしています。
第二次世界大戦後、各国は少しずつ関税を下げて、自由貿易を進めてきました。WTO(世界貿易機関)という、みんなで決めたルールの下で。
今、そのルールブックが書き換えられようとしています。WTOの役割は小さくなり、代わりに国と国の直接交渉や、地域ごとのグループの重要性が増すでしょう。
「ひとつの地球村」から「いくつかの城壁都市」へ。世界がそんな風に変わっていくような、そんな感じがしませんか?
トリフィンさんの悩み
「トリフィンのジレンマ」という言葉をご存知ですか?ちょっと難しいけど、家計に例えると…
あなたが村のお金持ちで、村人みんながあなたの出す借用書(つまりドル)を使ってるとします。村人はあなたから借りないと商売ができない。でも、あなたが貸せば貸すほど、あなた自身の家計が苦しくなる…というジレンマです。
アメリカは、ドルを世界の基軸通貨として維持するために貿易赤字を出し続ける必要がある。でも、トランプさんは貿易赤字を減らそうとしている。
ここに矛盾があって、それが表面化すると、国際通貨の仕組み自体が変わるかもしれない。壮大なチェスゲームの、重要な一手が指されたんですね。
モノはどこで作られるようになるの?
高い関税が長く続くなら、企業は生き残りをかけて工場の場所を考え直さないといけなくなります。
「フレンドショアリング」という言葉、聞いたことありますか?友達の国に工場を移すこと。かつては「オフショアリング(海外に移す)」と言っていたけど、今は「どの国に移すか」が重要になっています。
製造業の一部が自国に戻ってくるかもしれない。また、「ジャストインタイム(必要な時に必要なだけ)」から「ジャストインケース(万が一に備えて余裕を持つ)」という考え方に変わりそう。
そのために、ロボットや自動化も進みそう。人件費が高い国内でも採算が取れるように、企業は知恵を絞るんですね。
物価はどうなるの?
関税の影響で、私たちの買い物カゴは少し重く(高く)なるかもしれません。
輸入品の値段が上がるのは避けられません。国内製品も、競争が減ることで値上げしやすくなります。企業が工場の場所を変えるコストも、最終的には私たちが払うことに。
また、国内で働く人の給料も上がるかも。労働者にとっては嬉しいことだけど、企業のコストも上がるから、さらに価格が上がる可能性も。
お財布への影響は小さくないかもしれません。家計のやりくりに、新しい工夫が必要になるかも?
勝ち組と負け組
この混乱の中でも、勝ち組と負け組が出てきます。投資家として、どこに目を向けるといいでしょうか?
勝ち組になりそうな分野
- アメリカ国内の工場 関税という壁に守られて、輸入品と戦わなくていい企業たち。鉄鋼、アルミ、繊維などの基礎素材産業が特に恩恵を受けそう。温室で育つ植物のように、保護された環境で育つチャンスです。
- ロボットと自動化の企業 人件費が上がると、企業はロボットに投資します。工場では、人間の腕がロボットアームに置き換えられる光景が増えそう。この分野の革新的企業には、追い風が吹いています。
- サイバーセキュリティの会社 国と国の緊張が高まると、サイバー攻撃も増える傾向に。デジタル時代の城壁を築く企業への需要は、ますます高まるでしょう。
- 国内のインフラ関連企業 橋、道路、学校などの建設・資材企業に注目です。国内投資が活発になればなるほど、これらの企業は恩恵を受けます。
- 防衛産業 残念ながら、緊張の高まりは防衛費の増加につながりがち。この分野は、景気の良し悪しに左右されにくい特徴もあります。
- 国内サービス業 レストラン、美容院、医療サービスなど、輸入品にあまり頼らないビジネスは、関税の直接的な影響を受けにくいでしょう。
負け組になりそうな分野
- 海外から大量に商品を仕入れる小売業 海外から安く仕入れて売っていた大手チェーン店は、コスト上昇の大きな影響を受けるでしょう。お客さんに価格転嫁できなければ、利益が減ります。
- 自動車メーカー 今の車は世界中から部品を集めて作られています。1台の車には3万点以上の部品が使われていて、そのサプライチェーンは複雑。関税はコスト増として響きます。
- スマホやコンピュータのメーカー これらの製品も、世界中の部品に頼っています。価格上昇は避けられないでしょう。
- 輸出農家 アメリカの農産物輸出は、報復関税の標的になりやすい分野。特に大豆、トウモロコシなどの生産者は影響を受けるかもしれません。
- 国際物流企業 貿易量が減れば、船や飛行機で荷物を運ぶ企業にとっては直撃です。これらの企業は、世界貿易という潮流に乗る船のようなもの。潮流が弱まれば、航海も厳しくなります。
- 新興国市場に賭ける企業 成長市場へのアクセスが制限されると、多国籍企業の成長戦略に影響します。特に中国市場に大きく依存している企業は、計画の練り直しが必要かもしれません。
複雑化する世界で、これらの分野の明暗はよりはっきりしそうです。あなたの投資先は、この変化に対応できるでしょうか?
2025年の相場で勝つには?
不安定な市場で、どんな投資戦略が効果的でしょうか?いくつかのアイデアを見てみましょう。
基本的な考え方
- 卵は一つのカゴに入れない 「すべての卵を一つのカゴに入れるな」という古い言葉があります。今、この知恵はますます重要になっています。 資産を分散して、様々なシナリオに備えましょう。一つの予測や戦略に全てを賭けるのではなく、多様な可能性に対応できる態勢を整えることが大切です。 東西冷戦を乗り切った投資家たちも、分散投資が生き残りの鍵だったと語っています。
- インフレから身を守る インフレは貯金の敵です。じわじわと購買力を奪っていく「静かな泥棒」とも言われます。関税は、この「泥棒」により力を与えるかもしれません。 対策として、こんな資産配分を考えてみては?
- TIPS(物価連動国債):インフレに連動して元本が調整される国債
- 金、銀、農産物などのコモディティ:歴史的にインフレ期に強い傾向
- 不動産などの実物資産:物理的な価値を持つもの
- 配当が増えていく株:インフレに応じて配当を増やせる企業の株式
- 質の良い企業を選ぶ 嵐の中で、どんな船が生き残るでしょう?頑丈な船体と経験豊かな船長を持つ船です。企業でも同じことが言えます。 不確実性が高いときは、こんな特徴を持つ「質の高い企業」に注目しましょう。
- 借金が少なく、現金をたくさん持っている
- 安定した収入がある
- 値上げしても顧客が離れない強いブランド力
- 業界内での強い立場
- 安い値段で買う 「安全マージン」という考え方をご存知ですか?投資の神様ウォーレン・バフェットさんが大切にしている考え方です。簡単に言うと「買う値段が安ければ安いほど、失敗のリスクは小さくなる」という原則。 市場が不安定なときこそ、この原則に立ち返るべきかもしれません。PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの指標で、歴史的に見て割安な銘柄を探してみましょう。 市場が恐怖に支配されると、良い企業でも不当に安い価格で売られることがあります。そこに投資のチャンスが隠れているのです。
分野別の考え方
市場全体の動きを当てるのは難しいですが、分野ごとの相対的な強さを見ることはできます。地政学的な変化の中で、分野別の戦略を考えてみましょう。
- テクノロジー企業 テクノロジーは諸刃の剣です。一方では関税の影響を受けるハードウェア企業があり、他方ではその影響が限られるソフトウェア企業があります。 クラウドサービス、AI、サイバーセキュリティなど、デジタル時代のインフラのような企業は比較的安定しそうです。これらは現代の水道や電気のようなもので、景気が悪くても需要が大きく落ち込みにくい特徴があります。 一方、スマホやパソコンなどのハードウェア企業は、複雑なサプライチェーンを持つため、リスクを慎重に見極める必要があります。部品の何割が関税の影響を受ける国から来ているのか、といった点が重要になるでしょう。
- 金融機関 銀行などの金融機関にとって、金利環境とインフレ見通しは生命線です。銀行は金利が上がると利ざやが拡大して儲かりますが、急激な上昇は貸し倒れリスクを高めます。 地域に根ざした銀行など、国内市場中心の金融機関は国際的な混乱の影響が少なく、比較的安定している可能性があります。地元の経済状況をよく知る地域密着型の銀行は、大手銀行よりも慎重な融資判断ができる利点もあるでしょう。
- エネルギー企業 エネルギーは現代社会の血液です。その供給に地政学的緊張が加わると、価格の変動が大きくなります。 石油・ガスなどの伝統的なエネルギー企業は短期的には恩恵を受ける可能性がありますが、長期的には脱炭素の流れの中で課題に直面しています。 再生可能エネルギーは長期的な成長が期待できる分野ですが、短期的には部品調達のコスト増加の影響を受ける可能性もあります。ソーラーパネルや風力タービンの部品の多くは国際的なサプライチェーンに依存しているためです。
- ヘルスケア企業 病気は景気の良し悪しに関わらず発生します。そのため、ヘルスケア分野は景気に左右されにくい「守りの分野」として注目されます。 特に国内で医薬品や医療機器を生産する能力を持つ企業は、サプライチェーンの混乱や関税の影響を受けにくい可能性があります。また、高齢化社会の中で長期的な需要増加が見込まれる分野でもあります。 保険制度の変更や薬価改定などの政策リスクはありますが、命と健康を守る製品・サービスへの需要自体は安定しています。
地域別の考え方
グローバル経済の再編は、地域によって異なる影響をもたらします。賢い投資家は、この違いを理解し、地域別の戦略を練る必要があるでしょう。
- アメリカ市場 関税政策はアメリカ企業にとって諸刃の剣です。輸入コストの上昇という痛みがある一方で、一部の企業には外国からの競争から守られるという恩恵ももたらします。 特に国内市場に焦点を当てる中小型株は、グローバルな混乱の影響を比較的受けにくい可能性があります。地方の銀行、公共事業、不動産投資信託(REIT)などが該当するでしょう。 一方、世界中で事業を展開する多国籍企業は、個別に影響を評価することが重要です。海外売上比率、サプライチェーンの構造、為替エクスポージャーなどの要素によって、企業ごとに状況は大きく異なります。
- 新興国市場 新興国市場は一枚岩ではありません。中国依存度が高い市場と、そうでない市場では明暗が分かれる可能性があります。 インド、インドネシア、ベトナムなど、国内需要が堅調で、米中対立の恩恵を受ける可能性のある国々には、選別的な投資機会があるかもしれません。製造拠点の「チャイナ・プラス・ワン」戦略の受け皿となる国々は、フレンドショアリングの潮流の中で恩恵を受ける可能性があります。 しかし、一部の新興国は債務問題や通貨リスクを抱えており、グローバルな混乱がこれらの脆弱性を露呈させる可能性があることも忘れてはなりません。
- 欧州市場 対米輸出に大きく依存するドイツの自動車メーカーなどは、関税の影響を強く受ける可能性があります。短期的には痛みを伴うでしょう。 しかし、長期的には欧州の自立性強化につながる可能性もあります。米国への依存度を下げ、独自の技術・産業基盤を強化する動きが加速するかもしれません。 欧州内需向けの企業や、アジア・アフリカとの関係強化を進める企業には、新たな機会が生まれる可能性があります。
最後に思うこと
トランプさんの関税政策は、確かに世界経済と金融市場に大きな嵐をもたらしています。短期的な混乱と不安は避けられないでしょう。
でも、歴史を振り返ると、危機の時こそが最大の投資機会を提供することもあるんです。嵐の中で冷静さを失わず、長い目で見ることが大切です。
2025年の相場で成功するためには、こんなことを意識してみませんか?
- 分散投資でリスクを管理する 不確実性に対する最良の防御は、分散です。資産クラス、地域、分野にわたる適切な分散によって、ポートフォリオの耐久力を高めることができます。
- インフレ対策の資産を持つ 関税によるコスト上昇は、インフレという形で私たちの資産を侵食する可能性があります。物価上昇に強い資産への配分を検討しましょう。
- 質の高い企業に選別的に投資する すべての船が同じように嵐に耐えられるわけではありません。堅固なバランスシートと持続可能なビジネスモデルを持つ企業に焦点を当てるべきです。
- 長期的な視点を持つ 日々の市場の騒ぎに振り回されず、5年、10年先を見据えた投資判断を心がけましょう。木を見て森を見失わないように。
- 柔軟性を持つ 固定的な戦略ではなく、状況の変化に応じて柔軟に戦略を調整できる姿勢が重要です。教条的になることを避け、新たな情報に基づいて判断を修正する勇気を持ちましょう。
不確実性の高まる環境は、確かに不安を感じさせます。でも、冷静な分析と戦略的アプローチがあれば、この変化の波に乗ることも可能です。
相場の短期的な変動に一喜一憂するのではなく、長期的な経済の流れを見据えることが大切です。そして何より、自分自身の投資の哲学と原則を持ち、それに忠実であることが重要かもしれません。
投資の旅は、時に嵐の中の航海のようなものです。目的地を見失わず、羅針盤を信じて前進しましょう。
どのような海も、永遠に荒れ続けることはありません。嵐の後には、必ず穏やかな海が待っているんです。そのことを、忘れないでください。
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